1 Demand Managementの概要

この章の内容は次のとおりです。

Demand Management: 概要

Oracle Demand Management Cloudは、様々な業界で顧客の需要を正確にとらえ、予測し、表現する最新の総合サプライ・チェーン・プランニング・ソリューションです。このソリューションを使用して、需要プランニング・プロセスを最初から最後まで実行できます。そのプロセスで、出荷、記帳あるいはカスタムの需要ストリームのような需要履歴のロードとレビューができるようになります。

Demand Managementで次のことを実行できます。

  • 複数のストリームを管理し、そこで見られる固有の挙動を分析すること。

  • 高精度な統計的予測を作成し、原因ファクタの影響度を決定し、予測精度を測定すること。

  • 新製品の導入を最適化し、部門横断的な需要プランを同期させること。

Demand Managementを次のことに活用できます。

  • 業界に関係する内部および外部双方の広範な需要を取り入れること。

  • 階層の任意のレベルで、一貫した単位または通貨を選択して需要ストリームを確認し比較すること。主要な顧客はもちろん、販売およびマーケティングに関わる多様な利害関係者が、同じでありながら個別の必要に応じてカスタマイズされた情報にアクセスできます。

  • 需要トレンドと、様々な需要ストリームの相対的寄与率を把握して、特定の製品または製品カテゴリの収益増強プログラムを可能にすること。

  • 例外や、しきい値を利用して需要ストリームの変化をリアルタイムでモニターし、顧客の最新の挙動を理解するとともに、改善のための適切な措置を開始すること。これにより、顧客需要の変化をより適切かつ迅速に把握することが可能になります。

サプライ・チェーン・プランニング作業領域: 解説

Oracle Supply Chain Planning Cloudソリューションは、具体的なサプライ・チェーン・プランニングのビジネス・プロセスとタスクのために設計された製品から構成されています。そうしたプロセスやタスクは、作業領域で実行します。各サプライ・チェーン・プランニング製品からは、1つ以上の作業領域にアクセスできます。

使用できるサプライ・チェーン・プランニング作業領域は、次のファクタで決まります。

  • ライセンスが付与され、構成されている製品

  • 各ユーザー・アカウントに与えられているセキュリティ権限

サプライ・チェーン・プランニング作業領域を使用するには、次のことを知っておく必要があります。

  • 作業領域への移動

  • サプライ・チェーン・プランニング作業領域および対応する製品のリスト

作業領域への移動

各作業領域へは、次のように様々な経路で移動できます。

  • ナビゲータから: ナビゲータ・アイコンをクリックして、アクセスできる作業領域を表示します。サプライ・チェーン・プランニング作業領域は、サプライ・チェーン・プランニングの見出しでリスト表示されています。作業領域名にリンクが設定されています。目的とする作業領域のリンクをクリックして、その作業領域にアクセスします。

  • スプリングボードから: ユーザーのホーム・ページには、サプライ・チェーン・プランニング作業領域のグループのような、作業領域グループを表すスプリングボード・アイコンが、1つ以上表示されている場合があります。「サプライ・チェーン・プランニング」スプリングボードをクリックして、サプライ・チェーン・プランニング作業領域を表すアイコン・セットにアクセスします。目的とするアイコンをクリックして、その作業領域にアクセスします。

サプライ・チェーン・プランニング作業領域のリスト

次の表は、サプライ・チェーン・プランニング作業領域および各作業領域に対応するサプライ・チェーン・プランニング製品のリストです。

作業領域 製品

オーダー納期処理

Oracle Fusion Global Order Promising

需要管理

Oracle Fusion Demand Management

供給プランニング

Oracle Fusion Supply Planning

需要および供給プランニング

次の製品が両方とも構成されている必要があります。

  • Oracle Fusion Demand Management

  • Oracle Fusion Supply Planning

プランニング・セントラル

Oracle Fusion Planning Central

セールス・アンド・オペレーションズ・プランニング

Oracle Fusion Sales and Operations Planning

プラン入力

プラン入力作業領域を使用して、プランの作成やプランへのアクセスを必要としないタスクを実行できます。

次の製品は、各製品の作業領域に加えて、この作業領域に対応しています。

  • Oracle Fusion Demand Management

  • Oracle Fusion Supply Planning

  • Oracle Fusion Planning Central

  • Oracle Fusion Sales and Operations Planning

  • Oracle Fusion Global Order Promising

需要管理作業領域: 解説

「需要管理」作業領域を使用して、現実の需要プランニング・プロセスを構成、表示、分析します。

「需要管理」作業領域を使用して、次のことが行えます。

  • 複数のプランおよびプラン入力を同時に表示すること。

  • 事前定義済のページ・レイアウトを使用して、またはカスタムのページ・レイアウトを作成して、ビジネスに合わせてカスタマイズされたプラン・データを表示すること。

  • 複数のペインからなるページ・レイアウトを、ビジネス・プロセスに合わせて作成すること。

「需要管理」作業領域にアクセスしプランを開くには、次のようにします。

  1. ナビゲータで「需要管理」作業領域へのリンクをクリックします。

  2. 「プラン」ドロワーをクリックし、プランを展開します。

  3. 「処理」メニューからプランを1つ選択し、「オープン」をクリックします。

    あるいは、プランを右クリックしてから「オープン」をクリックする方法もあります。

プランは、デフォルトでは「プランの編集」ページに表示されます。このページは、2つの主要な領域で構成されています。

  • ヘッダー

  • 構成可能ペイン

ヘッダー

ヘッダーには、ページ・レイアウト情報と、「レイアウトの保存」、「変更」、「オープン」、「処理」、「保存」、「取消」のような実行用ボタンがあります。ヘッダーには、そのときオープンしているプラン、シミュレーション・セットおよびプラン入力が表示されます。

構成可能ペイン

ヘッダーの下にある構成可能ペインの領域に、プランの内容を表示できます。1つから4つまでのペインをページに追加して、コンテンツを表示できます。ヘッダー領域の「ページ・レイアウト」ドロップダウン・リストで、プランニング・インタフェース・ページのペイン数を指定します。

ページ・レイアウト、ペイン、セレクタ・ツールの取扱い

ページ・レイアウトの取扱い: 解説

ページ・レイアウトの作成と管理ができます。「ページ・レイアウトの管理」処理を使用して、既存のページ・レイアウトのプロパティを修正します。プラン・インタフェース・ページにアクセスするには、「需要管理」作業領域にあるタスク・ドロワーの「プラン」セクションでプランを開きます。

ここでは、次のことについて説明します。

  • ページ・レイアウトの作成

  • ページ・レイアウトの編集

  • ページ・レイアウトの管理

  • 需要プラン要約ページ・レイアウトの使用

注意: アプリケーションには事前定義済のページ・レイアウトが付属しており、これを参考にして、個別のビジネスに合わせたレイアウトを作成できます。

ページ・レイアウトの作成

ページ・レイアウトは、プラン、シミュレーション・セットおよびプラン入力の間で再使用可能です。ページ・レイアウトを新たに作成するか、既存のページ・レイアウトの複製を作りそれを編集することで、個別のビジネス・ニーズに合わせたページ・レイアウトを作成できます。

ページ・レイアウトを作成するには、次のようにします。

  1. ナビゲータで「需要管理」作業領域へのリンクをクリックします。

  2. 「プラン」ドロワー・タブをクリックします。

  3. 「プラン」パネル・ドロワーの「プラン」リストを展開します。

    ページ・レイアウトを作成しようとしているプランを開きます。

  4. ヘッダー・セクションで、「ページ・レイアウト」ドロップダウン・リストを選択し、「作成」をクリックします。

  5. 「ページ・レイアウトの作成」ダイアログ・ボックスで、次の各項目を指定します。

    • ページ・レイアウト名と摘要

    • アクセス・レベルを次の中から選びます。

      • 公開: すべてのユーザーがアクセス可能なページにする場合

      • 非公開: ページ・レイアウトを自分自身に限定する場合

  6. 「保存してクローズ」をクリックします。

    これで、空のペインが含まれたページ・レイアウトが作成されます。

  7. 「変更」ボタンをクリックして、ページ・レイアウトのためのペイン・レイアウトを選択します。

    たとえば、「2つのペイン、横分割」レイアウトを選択します。

  8. 「オープン」ボタンをクリックし、ペインを選択します。表示されるリストから表、グラフまたはタイル・セットを選択して、ペインにコンテンツを追加します。

  9. 「レイアウトの保存」をクリックします。

    さらに続けて他のペインでレイアウトを作成する場合には、この手順を繰り返します。

ページ・レイアウトの編集

既存のページ・レイアウトを、次に示す2つの方法で編集できます。

  • 現在のページ・レイアウトを、現在表示されているままで、「レイアウトの保存」ボタンを使用して保存します。たとえば、既存の1ペイン・レイアウトを2ペイン・レイアウトに変更できます。そのページを次に使用する際、レイアウトは2ペイン・レイアウトになっています。

  • ページ・レイアウトを、「ページ・レイアウト」ドロップダウン・リストにある「管理」処理を使用して変更することもできます。

  • 事前定義済ページ・レイアウトは編集できません。ページ・レイアウトをコピーしてから、コピーしたページ・レイアウトを編集できます。

ページ・レイアウトの管理

「ページ・レイアウトの管理」を使用して、次のことができます。

  • 作成したページ・レイアウトの編集。「ページ・レイアウトの管理」を使用して、1つのペインから他のペインへ移動できます。ただし、公開ページ・レイアウトを使用していて、自分がその所有者ではない場合、そのレイアウトには変更を加えられません。そのレイアウトに対してできることは、自分が使用するデフォルトのレイアウトに設定することのみです。

  • プラン、シミュレーション・セットまたはプラン入力を開く際にデフォルト・レイアウトとして使用されるレイアウトの変更。

  • 作成したレイアウトの削除(そのレイアウトが使用されておらず、不要になった場合)。

需要プラン要約レイアウトの使用

「需要プラン要約」は、2つのペインが横分割で配置された事前定義済ページ・レイアウトで、インフォタイルと高次のグラフィックのセットから構成されており、これを用いてプランのビジネス・バリューをレビューできます。

「需要プラン要約」レイアウトを使用して、次のことができます。

  • プランのパフォーマンスを計測すること。

  • 個別のキー・パフォーマンス・インジケータ(KPI)を用いてプラン情報をレビューすること。

  • コンテキスト・ベースのナビゲーションを使用してプランの分析を行うこと。

  • 個別のニーズに合わせて「需要プラン要約」ページ・レイアウトのコンポーネントをコピーし、カスタマイズすること。

「需要プラン要約」レイアウトの構造は、事前定義されたインフォタイル・セットです。インフォタイルを用いて、プランのキー・メトリックを表示できます。インフォタイルの下端にあるバーをクリックすることで、各インフォタイルに対して事前定義された分析へドリルダウンできます。インフォタイルは、次のとおりです。

  • 出荷履歴比較

  • 出荷予測MAPE

  • 新製品予測

  • 予測比較

  • 予算対プラン

表、グラフ、タイルおよびタイル・セットの作成: 解説

表、グラフ、タイルおよびタイル・セットを作成するには、セレクタ・ツールで利用可能な一連の事前定義済メジャー、ディメンション、階層およびメンバーを使用します。セレクタ・ツールを使用すると、グループの作成および管理もできます。

「需要管理」作業領域の「セレクタ・ツール」にアクセスするには、次のようにします。

  1. ナビゲータで「需要管理」作業領域へのリンクをクリックします。

  2. 「処理」をクリックしてから、「表、グラフおよび分析セットの管理」をクリックします。

  3. 表検索用ツールバーの「処理」メニューで「作成」をクリックしてから、次のいずれかをクリックします。

    • グラフ

    • 分析セット

    • タイル

セレクタ・ツールには次に示す4つのタブがあります。

  • メジャー: 「メジャー」タブで、「使用可能なメジャー」ペインから「選択したメジャー」ペインへメジャーを移動して、表、グラフまたはタイルのためのメジャーを選択します。メジャーは通常、時間、製品、組織、顧客およびサプライヤの各ディメンションの特定の共通部分を表す、名前付きの時系列値です。

  • 階層: 「階層」タブを使用して、表またはグラフに含めるディメンション、階層およびレベルを選択します。各ディメンションに対して、グラフまたは表に含める階層とレベルを選択できます。「表示」列にあるチェック・ボックスを選択すると、そのディメンションが表またはグラフに表示されます。使用可能な階層を表示するには、ディメンションを展開します。階層のレベルを表示するには、階層を展開します。レベルを選択すると、そのレベルが表またはグラフに表示されます。複数のレベルを選択すると、デフォルトでは最上位のレベルが表またはグラフに表示されます。表またはグラフの各レベルを展開して、選択されたすべてのレベルが表示されるようにできます。たとえば、カレンダで定義しておいた日、週、期間のようなレベルにドリルダウンすることができます。「週および日」レベルを選択した場合、グラフまたは表のデータは、始めは週レベルから表示されます。

  • メンバー: 「メンバー」タブで、メンバーを「使用可能」ペインから「選択済」ペインへ移動して、ディメンション・メンバーを選択します。このタブでディメンション・メンバーを選択しない場合、グラフまたは表には、「階層」タブで選択された最上位のレベルで始まるディメンションが表示されます。

  • レイアウト: 「レイアウト」タブを使用して、表、グラフおよびタイルの書式を整えます。表、グラフおよびタイルの主要なレイアウト・オプションは次のとおりです。

    • : 表のレイアウトをディメンションのドラッグ・アンド・ドロップで変更し、ドリル設定を構成する場合は、表レイアウト・オプションを使用

    • グラフ: グラフ・タイプを選択し、選択したグラフ・タイプの書式設定オプションを選択する場合は、「グラフ・レイアウト・オプション」を使用

    • タイル: グラフ・タイプを選択し、作成しているタイルのコンテンツ領域に表やグラフを追加する場合は、「タイル・レイアウト・オプション」を使用

セレクタ・ツールでの詳細オプションの使用

「拡張フィルタ」基準ツールを使用してデータにフィルタをかけ、一定の条件を満たす特定のメンバーを選択できます。「メンバー」タブでファンネル・アイコンをクリックして「拡張フィルタ」オプションにアクセスします。事前定義済メジャーに、次のフィルタ基準ツールを適用できます。

  • レベル: レベルで選択(顧客ディメンションに対する顧客サイト、時間ディメンションに対する期間のように、レベル内のメンバーを選択)

  • ファミリ: ディメンション・メンバーの親または子を選択(週内で日を選択するように、親子関係に基づいてメンバーを選択)

  • 属性: 名前に基づいて選択(名前に「経済」を含む品目に基づいてメンバーを選択)

  • メジャー基準: 適合するメジャー基準に基づいて選択(総マージンが一定値を超える製品というように、基準を満たすメンバーを選択)

  • 時間範囲: 一定の日付範囲を選択(範囲、開始日または当日の日付に基づいて期間を選択)

拡張フィルタ基準ツールは、絞込みや拡大のための処理キーワードと組み合せて使用します。次に示す4つの処理で、基準の適用方法が決まります。

  • Replace with: 現在の選択(存在する場合)を、基準に適合するメンバーで置換

  • Add: 基準に適合するメンバーを、現在の選択に追加

  • Keep: 現在の選択で、基準に適合するメンバーのみを保持

  • Remove: 現在の選択から、基準に適合するメンバーを削除

フィルタ基準ツールを順次適用することで、選択の絞込みや拡大を行えます。たとえば、1つのカテゴリの品目すべてを選択してから、売上を基準にして上位10品目を選択します。

「結果の表示」ボタンで、その基準を適用して残ったメンバーがフィルタ処理結果リストとして表示されます。削除されたメンバーは、フィルタ処理結果リストの下に表示されます。結果を受け入れることも、その前のメンバーにリセットすることもできます。

このタブの「基準ステップ」領域には、適用された基準が表示されます。行の「X」ボタンをクリックして、ステップを削除できます。ある基準を除外した場合の結果を表示するには、「基準変更の表示」をクリックします。

分析セットの作成

分析セットは基準を集めた名前付きのセットで、その中にはメジャーまたはディメンション・メンバー、あるいはメジャーとディメンション・メンバーの両方を選択して含めることができます。「分析セットの適用」処理および「分析セットとして保存」処理を使用して、以前に行った選択の適用、またはセレクタ・ツールで行った選択の保存を行います。

既存の分析セットを表やグラフに適用するのは、頻繁に使用するメジャーやディメンション・メンバーを手早く選択する方法の1つです。

メジャーやディメンション・メンバーを保存する方法もあります。ディメンション・メンバーを、リストまたはスクリプトとして保存できます。たとえば、1月の売上に基づいて上位10品目を選択できます。これをリストとして保存すると、その月が何月であっても、同じ10品目が常に表またはグラフに表示されます。ただし、販売データは時間とともに変化するため、その月の上位品目を表示したいと考えることもあるでしょう。そのためには、表やグラフが表示されるたびにその基準を評価するスクリプトが実行され、ディメンション・メンバーを保存します。

表に対するドリルの使用

表の作成後、表でドリルを使用することにより、階層内のレベルを展開および縮小して、様々なレベルの集計を表示できます。表またはグラフを表示すると、選択したディメンションと階層が「階層」タブに表示されます。選択した最上位のレベルが表示されます。ドリルを使用して、それより下位のレベルを表示します。

階層またはディメンションに対しドリルを実行するには、レベルが隣接している必要があります。事前定義済の階層内にあるレベルでは、ドリルが自動的に利用可能になります。ドリル・ペアを構成して、階層またはディメンションに対するドリルを行うことも可能です。

たとえば、最終出荷履歴を表示する表を、顧客別から品目別にドリルダウンできるような形で表示するには、顧客列と品目列が隣り合っている必要があります。そのためには、次のようにします。

  1. 「レイアウト」タブの「表示」メニューで、「ドリル設定の構成」を選択します。

  2. 「ドリル設定の構成」で既存のドリル・ペアを表示します。

  3. +」アイコンを使用して、新たなドリル・ペアを追加します。

  4. 「ドリル元」列で「顧客」を選択し、「ドリル先」列で「品目」を選択します。

    このように構成することで、各顧客の出荷履歴価額を表で品目別に表示できます。

表リンクの使用

表やグラフを他の表やグラフにリンクさせて、コンテキストを引き渡すことができます。それには、「表、グラフおよび分析セットの管理」ダイアログ・ボックスの「処理」メニューで「リンクの管理」を選択します。

次の2つのタブがあります。

  • リンク先の表またはグラフ: 他の表またはグラフへのリンクを作成するには、このタブを使用します。

  • リンク元の表またはグラフ: 他の表またはグラフから、開いている表またはグラフへのリンクを作成するには、このタブを使用します。

「+」アイコンを使用してリンク先またはリンク元の表やグラフを選択した後、次のリンク・パラメータを構成します。

  • 動的リンク使用可能: このチェック・ボックスで、動的リンクを有効にするかどうかを指定します。有効にした場合、ソース表の選択対象に変更が発生するたびに、ターゲットの表またはグラフがリフレッシュされる機能が有効になります。

  • 強調表示された選択と選択したメンバーを渡す: このボタンを選択すると、現在の表で強調表示された内容を、セレクタ・ツールのフィルタとともにドリル先の表またはグラフにコンテキストとして渡せるようになります。

  • カスタム・パラメータを渡す: カスタムのパラメータを設定してドリル先の表またはグラフに渡すコンテキストを指定するには、このボタンを選択します。

リンクを定義後、インフォタイル・ツールバーの「ドリル」アイコンを使用して、リンクした表またはグラフへドリルします。

サプライ・チェーン・プランニングのプラン・タイプ: 解説

プランを作成する際、最初に選択するものがプラン・タイプです。プランの実行後は、プラン・タイプを編集できません。

サプライ・チェーン・プランニングには次のようなタイプのプランがあり、アクセスできる作業領域に応じて、作成、編集、実行などができます。

  • 需要プラン: コラボレーションに基づく統計的な需要予測を行おうとする場合には、このプラン・タイプを使用します。また、供給プランに対する需要スケジュールとしても使用できます。需要プランは「プランニング・セントラル」作業領域および「需要管理」作業領域のみから作成できます。「供給プランニング」作業領域では、需要プランを作成できません。

  • 供給プラン: 供給スケジュールを生成しようとする場合に、このプラン・タイプを使用します。供給プランは「プランニング・セントラル」作業領域および「供給プランニング」作業領域のみから作成できます。「需要管理」作業領域では、供給プランを作成できません。

  • 需要と供給プラン: プランニングと予測を単一のプランで実行しようとする場合に、このプラン・タイプを使用します。供給プランは「プランニング・セントラル」作業領域および「需要および供給プランニング」作業領域のみから作成できます。

  • セールス・アンド・オペレーションズ・プランニング: このプラン・タイプは、集計プランニングに使用します。このプランは、「セールス・アンド・オペレーションズ・プランニング」作業領域から作成できます。

インフォタイルの作成: 手順

インフォタイルは、データのグラフィカルな要約を表示するタイル型のコンポーネントです。各々のインフォタイルには、関連する表またはグラフが1つ以上表示され、キー・パフォーマンス・インジケータ(KPI)に関する詳細情報を表示する事前定義済のドリル先処理が組み込まれています。

インフォタイルを作成するには、次のようにします。

  1. ナビゲータで、「サプライ・チェーン・プランニング」作業領域をクリックします。

  2. 「処理」「表、グラフおよび分析セットの管理」をクリックします。

  3. 「検索」表ツールバーで、「処理」メニューから、「作成」「タイル」を選択します。

  4. 「メジャー」タブで必要なメジャーを選択し、それらを「使用可能なメジャー」ペインから「選択したメジャー」ペインに移動します。

  5. 「階層」タブでディメンション、階層およびレベルを選択し、インフォタイルへの追加またはインフォタイルからの削除を行います。

  6. 「メンバー」タブで必要なディメンション・メンバーを選択し、「使用可能なメンバー」ペインから「選択したメンバー」ペインへ移動します。メンバーを選択しない場合、インフォタイルには、「階層」タブで選択された最上位のレベルで始まるディメンションが表示されます。

  7. 「レイアウト」タブで、次のようにします。

    • インフォタイルのグラフ・タイプを選択します。

    • 「コンテンツ領域」パネルを展開してから、行の追加ボタンをクリックします。表またはグラフを4つまで追加して、そのインフォタイルのコンテンツ領域に表示できます。

  8. 「保存してクローズ」をクリックします。

タイル・セットの作成: 手順

タイル・セットを作成して、個々のインフォタイルをグループ化できます。タイル・セットを作成しておくと、単一ページで様々なメトリックを追跡する場合に便利です。タイル・セットは、ページ・レイアウトのペインに追加できます。

ヒント: タイル・セットを作成する前に、タイル・セットに追加する予定のインフォタイルを作成する必要があるかどうかを確認してください。

タイル・セットを作成するには、次のようにします。

  1. ナビゲータで、「サプライ・チェーン・プランニング」作業領域をクリックします。

  2. 「処理」「表、グラフおよび分析セットの管理」をクリックします。

  3. 「検索」表ツールバーで、「処理」メニューから、「作成」「タイル・セット」を選択します。

  4. 「セレクタ・ツール」の「タイル・セットの作成」ダイアログ・ボックスで次の各項目を指定します。

    • タイル・セットに対して、名前と摘要を入力します。

    • タイル・セットに対して、グループを選択します。

  5. 「使用可能なタイル」ペインから、そのタイル・セットに含めるインフォタイルを選択し、「選択したタイル」ペインに移動します。

  6. 「保存してクローズ」をクリックします。

グラフ・レイアウト・オプション: 解説

グラフ・レイアウト・オプションは、「表、グラフおよび分析セットの管理」オプションを使用してグラフの作成または編集を行う際に、「レイアウト」タブから利用できます。グラフ・レイアウト・オプションでは、グラフのタイプを定義し、軸のレイアウトとディメンションを構成することが可能です。レイアウト・オプションは、グラフのタイプによって異なります。たとえば、棒グラフにはX軸およびY軸のレイアウト・オプションがありますが、円グラフにはX軸もY軸もありません。「一般オプション」はすべてのレイアウト・オプションに共通で、そこにはタイトル、フォントおよびグラフの位置のような一般的な内容が含まれています。グラフを保存する前に、「レイアウト」タブからグラフのプレビューを表示することもできます。プレビュー・モードでは、メジャーの書式設定、レイアウトの変更およびドリル設定の変更が可能です。

次のタイプのグラフが利用できます。

  • X軸とY軸で構成されるグラフ

    • 縦棒グラフ

    • 横棒グラフ

    • 折れ線グラフ

  • X軸とY軸で構成された補助的パラメータのあるグラフ

    • 面グラフ

    • 組合せグラフ

    • バブル・グラフ

  • 円グラフ

  • サンバースト・グラフおよびツリーマップ・グラフ

  • ファンネル・グラフおよびレーダー・グラフ

  • ゲージ・グラフ

X軸とY軸1本またはY軸2本から構成されるグラフでは、合わせて3つまでのエンティティを選択することができます。このとき、メジャーは必須であり、1つまたは2つのディメンション階層を選択できます。Y軸が2本あるグラフでは、Y軸にメジャーが必要です。Y2軸パネルで、Y2軸にメジャーを1つ選択する必要があります。軸タイトルと目盛りラベルの回転オプションは、すべての軸で利用可能です。目盛りラベルのオプションは、X軸にもあります。たとえば、見やすくするためにラベルを間引くことができます。書式設定パネルには、2次元表示と3次元表示、棒グラフと折れ線グラフの切り替えのような、グラフに対する視覚効果オプションがあります。

組合せグラフは、面、棒および折れ線で構成されます。各メジャーをこれらのオプションのどれで表示するかは、書式設定パネルで指定します。

バブル・グラフでは、X軸とY軸のオプションに加え、グラフのバブル・コンポーネントを指定する必要があります。バブル・パネルで、階層およびバブル・サイズに対するメジャーを選択します。

サンバースト・グラフはリングで構成されます。表示するリングの数を指定します。各々のリングが、階層のレベルを表します。リングは、そのレベルの各メンバーにセクター分けされます。セクターのサイズと色は、そのオプションに対して指定されたメジャーによって決まります。

ツリーマップ・グラフは矩形で構成されます。矩形の深さを階層に対して指定します。その階層のレベルに対する矩形は、親レベルの矩形内でネストします。矩形のサイズと色は、そのオプションに対して指定されたメジャーによって決まります。

ファンネル・グラフおよびレーダー・グラフで指定する必要があるのは、階層とメジャーのみです。

ゲージ・グラフは、インフォタイルで使用され、メジャーと目標の設定が必要です。

グラフ・レイアウト・オプションの編集ができないのは、なぜでしょうか

レイアウト・オプションは、グラフまたは表をすでに作成してある場合にのみ編集できます。また、事前定義済のグラフまたは表のレイアウト・オプションは、編集できません。

軸スケール・オプション: 解説

軸スケール・オプションを使用して、Y軸のスケールの最小値および最大値と、その間の増分値を設定できます。軸スケールの設定に使用できるフィールドは、「最小」、「最大」および「増分」です。「最小」は軸の始点、「最大」は軸の終点のことです。「増分」は、データ・ポイントの最小値と最大値の間で、どれだけの増分ごとに値が表示されるかを示します。軸スケール・オプションは、棒グラフ、折れ線グラフ、面グラフまたは組合せグラフでのみ利用可能で、Y軸とY2軸に適用可能です。

各フィールドには、自動またはカスタムの値を指定できます。「自動」を選択した場合、プランニング・プロセスによって、Y軸およびY2軸のデータ・ポイントに対する軸スケールが自動的に調整されます。「カスタム」を選択した場合、Y軸およびY2軸のスケールを手作業で指定する必要があります。たとえば、最小を3、最大を10、増分を2に設定すると、グラフのY軸またはY2軸は、最下部の値が3に、最上部の値が10になって表示されます。また、グラフでは5、7、9のデータ・ポイントが増分値として表示されます。

インフォタイルで使用するためのメジャー・ターゲットの設定: 解説

メジャーに対する目標を入力または更新し、パフォーマンスを目標と比較して追跡できます。メジャーを編集し、メジャーの目標を更新することで、ターゲットを設定します。プラン要約にメジャーが表示されていれば、そのメジャーに対する目標またはターゲットを見ることができます。データ・タイプが通貨、数値またはパーセントのメジャーに対してのみ目標を設定できます。

グローバル目標に対しては低域の範囲と高域の範囲を指定できます。指定したそれらの範囲は、メジャーをその目標と比較する際に、ユーザー・インタフェースに表示されます。グローバル目標はメジャー・レベルのパラメータであり、データの入力に対して個別に定義されるものではありません。

メジャー・ターゲットの目標を入力または更新するには、次の手順に従います。

  1. 「プランニング・メジャーの管理」ページを開きます。

    1. ナビゲータで、「サプライ・チェーン・プランニング」作業領域へのリンクをクリックします。

    2. 「プランの編集」ページで、「タスク」パネル・タブをクリックします。

    3. 「タスク」パネル・ドロワーで、「プランニング・メジャーの管理」へのリンクをクリックします。

  2. 「プランニング・メジャーの管理」ページでメジャーを選択し、「編集」アイコンをクリックします。

  3. 「メジャーの編集」ページで、「拡張」タブの下にある「目標」サブタブに移動します。

  4. 「目標」サブタブで、低い値ほど好ましいのか、高い値ほど好ましいのかを選択します。

    たとえば、総マージンは値が高いほど好ましい状態ですが、リスクのある需要は値が低いほど好ましい状態です。

  5. 「グローバル目標」セクションで、低域の範囲または高域の範囲を指定します。

  6. 「保存してクローズ|Save and Close|Scm≫」をクリックします。